回る走馬灯、Fleetwood MacをBGMに。 [洋楽]
薄ピンクの美しい桜の花々が一斉に散り出し、花びらと葉っぱが半々ぐらいになった、最も風情のない頃合になると私の誕生日がやってくる。
子供の頃は、クラスの中で1番か2番の早さで皆んなよりお姉さんになれることが誇らしかった。
なのに、いつからだろう。「なんでみんなより先んじて年取っちゃうの~!絶対ソンだ・・・」と思うようになったのは?
そして自分の誕生日が来ると、否が応でも思い出してしまう人がいた。
「あの人も今日で1つ年を取ったのか・・・」
誕生日が同じだったのだから忘れようがない。
それは、23歳の時から1年半くらい付き合っていた人のことだ。
たまたま好きあった男女の誕生日が同じというのは、すごいことではないだろうか。
365分の1の確率だ。私がこれまでの人生で365人以上と付き合ってきたツワモノであったならば、ほぼ確実に "1人" は誕生日が同じになる計算にはなるが、当然ながらそんなことはないので、これはやはり「奇跡の出会い」といって間違いなかったと思う。
私が初めてその人のアパートを訪ねて行った夜に、彼がアルバムを取り出して聴かせてくれたのが、この Fleetwood Mac の 『Tango in the Night』である。
そして世界はひとつ ~Lady Ga Ga の大ヒットに想うこと~ [洋楽]
数日前のことだ。
いつものように朝8:12の特急電車に飛び込み、比較的スペースが空いている奥の優先席の前に
立って吊り革に捕まりフト眼下を見ると、40才過ぎくらいの知的職種っぽい白人男性が、プレイステ
ーションのゲーム機を片手に持ったまま、口を開けて眠りこけていた。
今にも膝から転げ落ちそうに斜めになっているプレステの画面が私の方に向いていて、スーパー
マリオのような平面的な画面が見えた。(ゲームはよく知らないから判らない)
口も脚も開き切って、ゲームをやっている途中で眠り込んでしまったそのアメリカ人(推定)を
しばらく眺めていて、私は思ったのだった。
「あれ?変だな。ガイジンって公共の場で眠ったりしない人たちじゃなかったっけ?」
そうだ。よくテレビの情報番組で、ニューヨークの街角での取材なんかで
『日本人は電車の中でみんな寝ている。ここではありえないよ。そんな気を抜いて眠っていたら
財布を抜かれちまう。』 とか言って、朝に晩に電車の中で眠り込んでいる日本人を海外の人々は
何かと嘲笑していたはず。おかしいな。
私が育った街は海兵隊(マリーン)のいる米軍基地が近く、近所に将校クラスのアメリカ人家族も
チラホラ住んでいたし、電車の中で米兵のグループに会うようなことは日常茶飯事で、自慢じゃ
ないがこれまで見てきたガイジンのサンプル数は一般の日本人の比ではない。
私のその豊富なガイジン遭遇経験数(←誤解されるって・・・)から考えても、電車の中で眠りこけて
いるガイジンは確かにほとんど見たことが無かった。
生パット・メセニー で ☆新年おめでとう☆ [洋楽]
遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。
2009年は、2ヶ月に1度は必ずや記事を更新する決意の milk_tea です。 レ(゜゜レ) ガッツ!
(別に、ガッツポーズ取るほどの高い目標でもない)
さて、今年の私の初夢は不思議なものでした。
私は、何故かデザイン会社みたいなところのOLをやっていて黙々とデスクワークをしてるんだけど
私の正面のデスクに座っているのが、お笑い芸人ペナルティーのワッキーじゃないほう(名前は思い
出せない!)で、その左の席に居るのがカンニング竹山。その3人でグループ作業をしている模様。
ところが私の右横10mくらいのところで、誰か知らない男性(社員らしい)が床に座り込んで下手くそ
なトランペットを吹いているんだけど、そのメロディが 『タクシードライバーのテーマ』 なんですね。
あの、デニーロの映画のね。
(あれはメインはサックスだけど、夢の中ではトランペットでそこを吹いていた)
それはやたら突っ掛かって耳障りながらもなかなか味のある演奏だったんだけど、何せオフィス内
でもあり、私が
「何だか仕事してるムードに 『タクシードライバー』 は暗いし脱力しちゃって合わないですねぇ~」
って独り言のようにつぶやいたら、ペナルティーの人が
「そうかな?俺はいいと思うよ。なんかすっごい沁みるけど?」 カンニング竹山も
「サラリーマンの気分ってまさにこんな感じじゃない?ピッタリだよ。たまらんね」とか言って、作業の
手を止めずにつぶやいていた。私は何も答えずに 「みんな、何かいいよなぁ~」と思いながら
やたら穏やかな気分で仕事をしていたのであった。
まあそれだけの夢なんですけど。
フロイトの夢判断的にはどういう心理なんでしょうかね。
でも 『タクシードライバーのテーマ』 が流れる初夢、なかなかシブイでしょう。どんな1年を暗示して
いるのかな。
・・・って、文頭から長々と相当どうでもいい話で、これでは皆さんが先を読んでくれないじゃんか!
バカバカバカ!(笑)
気を取り直して本文に行く。
先週、青山Blue Note に私の愛するパット・メセニー・グループのライブを観に行って来ました。
『アルハンブラの想い出』 ~懐かしい My Favorite Song ~ [洋楽]
もう3ヶ月近くも前のことだが、私はまたひとつ、ひっそりと?年を取った。
このくらいの年齢ともなると、誕生日だからといって騒がれても逆に迷惑だったりして(まあ、騒がれ
たくても、もはや誰も騒いでなどくれないが)静かに平日のその日を過ごしていたが、そんな中
ある友人がふいに、自分で弾いたギターのソロ演奏のデータを私にプレゼントしてくれた。
何かこのように書くと、それはものすごくクサい行為のように一瞬聞こえるかも知れないのだが
全然そういうことではなく、ギターがメチャクチャうまいその彼に 「いつかヒマがあったらこの曲を
演奏して録ってくれないか」と前々から頼んでいたのである。
そんな背景でもあり、誕生日プレゼントだからと言ってディスク表面に色々独自のメッセージや絵柄
が印刷されたCD-Rだったりしたわけでは全くなく、その音源はPCを経由し「ファイルオクール」で
いともアッサリと送られてきた。でも、逆にいいのである、そんな気軽さが。
で、前置きが長くなったが、プレゼントしてもらったその曲とは、ベタではあるがクラシックギターの
超スタンダード 『アルハムブラの想い出』 であった。
『Cry me a River』 ~都会の夜を彩るジャズソング~ [洋楽]
私は東京港区の芝浦生まれだ。
といっても、かなり小さいうちにすぐに横浜のほうに引っ越してしまったので、オシャレな都会を謳歌
して育ってきたわけではない。ただ、記憶の源流に芝浦近辺の映像は知らぬ間に色濃いらしくて
私は東京タワーが視界の一片に入る風景がどうも本能的に好きらしい。少し前までは、レインボウ
ブリッジなどウォーターフロント方面の美しい風景にちょっと人気を奪われ続けていたが、最近では
東京タワーも美しく多種多様なイルミネーションが施されるようになり、なかなか負けていない。
やはり、東京は良いなと思う。
何と言っても世界に誇る大都市 "トーキョー" だ。"ヨコハマ" は私のホームタウンでどこよりも
心和んで温かく愛してやまない場所だが、やっぱり凛と立ってぼぅっと赤く光る東京タワーを囲む
ように六本木ヒルズや東京ミッドタウンのビル群が広がり、遠くに新宿副都心がかすんで見えたり
する見事な夜景を一望にするバーなんかにたまに行ったりすると 「すみません、惨敗です。
横浜くんだりからのこのこやって参りました。」てな、ひれ伏すしかないような気分になるのだった。
話がなかなか核心(音楽)に行かないが、核心に行かないついでにもうひとつ脇にそれるけれど
そんな夜景がパノラマのように広がる、ほの暗いバーラウンジなんかに行くと、いつもの自分より
ちょっと(いや相当)頑張って 「この程度のところ慣れ切ってますから、べ~つに・・・」といった、
沢尻エリカほどの驕慢さは出さずとも、少し気取ったオトナの女っぽい空気は醸し出さないと
いけない。
サンタナ 『哀愁のヨーロッパ』 ~それちょっと違うだろう!?~ [洋楽]
常にiPodがお友達の私だが、通勤途上はシャッフル演奏(いわゆるアトランダム演奏)が楽しい。
かつて何度も言っている事だが、音楽は、来ると分かって聴くよりも、予想しないところでフイに
出会う方が感動が深いものである。
自分で好きで入れ込んだ数千曲でも(私の16GBのiPodでは今のところ2000曲弱)、忘れた頃に
フッと巡ってくると、メロディや音色や歌詞の良さに改めて胸を深く打たれたりする。
私の場合、シャッフル演奏にするとやたらとよく出てくるのがパット・メセニー、アース(E,W&F)、
Char、あと サンタナ だ。理由はまあ簡単で、アルバムが山ほど入れ込んであるからだ。
サンタナは8枚くらい入っているので、しょっちゅう出てくる。特に、ライブ盤やベストも入れてある
ために、重ねて収録されている人気曲の 『Black Magic Woman』 や 『Europe』(邦題:
「哀愁のヨーロッパ」)なんかはかなりよく出てくる。
ミーハーでお恥ずかしい話だが、私は昔から 哀愁のヨーロッパ が大好きである。何だかんだ
言っても、数あるサンタナの曲の中でも結局一番好きかもしれない。
【後編】 ポール・ウィリアムス ~カーペンターズにまつわるエトセトラ~ [洋楽]
なかなかP・ウィリアムスにたどり着かないが、画像は執拗にP・ウィリアムス
今年に入ってから、しばらくぶりに映画を数本観たことで 「映画ってやっぱりいいよなぁ!!」と
水野晴郎ばりに感慨にふけった私は、家のビデオ棚を漁っては、以前好きだった作品を色々
見始めた。(一時期、映画作品のビデオ録画に凝って、やたら録り貯めしたのである)
その中に、最近リメイクで話題になった 『犬神家の一族』 のオリジナル版もあったので、久しぶりに
佐清(スケキヨ)の不気味な白い顔でも拝んで、暖冬の折、背筋でも寒くしてもっと冬を体感しよう
と、夜半も過ぎてから鑑賞を始めた。
前段も始まらないうちに話題が映画にそれて恐縮この上ないが(前回記事
からすでに脱線ムード満載だし、ついでだ・・・)、この 『犬神家の一族』
(オリジナル版)は市川崑監督による、日本のミステリー映画の金字塔と
言ってよい本当にスゴイ作品である。"凄い" と漢字で書いたほうが
ふさわしいか。
日本の映画界の未来を担う岩井俊二監督も、この作品を 「自分の映画作り
の教科書」 と言っているくらいで、彼特有の映像美や編集方法は、新しい
ものに見えて実はこんな意外な筋から多大な影響を受けていた訳である。
(祝!画像の横に文章をつけるhtmlのハウツーをついに会得!大成功っ ← 遅すぎなんだよ!)
私も市川崑は昔から好きだった。といっても私にとっての市川崑作品は、小学校時代よく見ていた
テレビ時代劇の 『木枯らし紋次郎』 であって(中村敦夫主演。上条恒彦の主題歌も時代劇っぽく
なくてカッコ良かったんだよね・・・。あのミスマッチさは新しかった)、特にそれ以外は知らなかった
わけだが。
しかし、本作品製作にあたっての市川崑と横溝正史と角川春樹事務所という思い切った組み
合わせが何と言っても絶妙だった。異質なコラボが奥行きある上質なものになる好例というか。
何度観ても、濃密で豪奢で耽美で、洗練された作品だと思う。「硫黄島」のように直接的では全く
なくとも、"戦争"によって誰もが運命を狂わされた哀しい現実もきちんと描きこまれており、一族の
中での連続猟奇殺人事件という一見現実離れしたようなストーリー展開にあって、どこも絵空事
には感じずに全編観ることが出来るのも見事という他ない。
で・・・(気を取り直して本題へ)
【前編】 ポール・ウィリアムス ~カーペンターズにまつわるエトセトラ~ [洋楽]
先日、久しぶりに自室のCD棚の整理をしていたら「あら?私こんなの持ってたんだ・・・」 という
ような、ろくろく聴いた覚えのないCDというものが次から次へと発掘された。
見ると、そういうもののほとんどが、なんちゃらスーパーベスト!とか、ジャズ女性ヴォーカル
ラブソング集とかいう種の作品ばかり。
不思議なもので、どんなに好きなアーチストでもベスト盤とかコンピレーションものっていうのは
だいたいすぐに聴かなくなる。買っただけで1度も聴かないなんてこともよくある。
やはり1枚のアルバムに、ある一定のコンセプトやストーリー、そして制作時のアーティストの
心模様や時代の空気などが匂い立っていてこそ、ひとつの作品として意味があるわけであって。
なので私も、そのテのものはなるべく買わないようにしてるけど、それでもフイと魔が差して
しょーもないアルバムをうっかり買ってしまったりするものだ。
その中のひとつに 『Your Song』 という4枚組の洋楽ベスト盤があった。
ドヴォルザーク交響曲 『新世界より』 ~これしか知らないクラシック~ [洋楽]
今回ここで取り上げてみるのは
ドヴォルザークの 交響曲第9番ホ短調作品95 『新世界より』 ・・・・。
ムフフ・・・もう1回書いてみていいですか?
交響曲 第9番 ホ短調 作品95 『新世界より』
いやぁ~何だかまるでクラシック派の人間にでもなった気分になりますね・・・・
私のブログも、ついにこの域にまで到達したか・・・みたいな。格調高そう~。アカデミック~。
・・・なんて言ってるけど、この作品はクラシックの中では、完璧に いろはの"い" であり
構成がソナタ形式の基本にのっとっていて聴きやすく、ところどころのメロディが有名で耳なじみが
あるということでは 「初心者向け交響曲」 の3本指に入る作品らしいので、アカデミックも何もあった
ものではないのだが。
自慢じゃないが、私はクラシックでまともにアルバム1枚通して聴いた事がある作品は、生涯を
通して本当にこれだけ!哀しいほどに。
なので、この作品は最高だ!などと大いばり出来るようなバックグラウンドは何もない。
が、しかし冗談ではなく、このアルバムは私の "愛聴盤" なのである。
それにしても、話は少しそれるが、何故クラシックの題名というものは、こうも小難しいのであろうか。
パット・メセニー Ⅱ ~拍子がわからないと拍子抜けだ!~ [洋楽]
いやぁ、何ともイイ表情でギター弾きますよねぇ~、パット・メセニー。
さて、唐突ですが
これは何でしょう?
何かの暗号とか、モールス信号とかではありません。
新幹線のぞみ号のトイレの位置確認表でもありません。
しかし、これはパット・メセニーファンなら誰でも知っているべきものです。
パット・メセニー Ⅰ ~いい音楽に、感傷は要らない!~ [洋楽]
これは、あまた有る音楽アルバムの中で、間違いなく 私が好きなジャケットTOP3 に入るであろう
と思われる1つである。
色々な写真やイラストのコラージュで作られている作品であるが、見れば見るほど色使いがいい。
質感がいい。バランスがいい。とにかくオシャレ。
このまんま、スカーフ柄になってもいいような際立ったセンスである。
もしエルメスかGUCCIあたりがこのままの柄でスカーフを売り出したら、速攻で買うと思う。
リボン結びにした時に、柄部分と、黒い字体が並ぶ白いラインのところが、絶妙なブレンドで立体的
に首元を彩ってくれそうだ。
実際私は、10年くらい前までスカーフ収集が趣味で、海外に行った際は必ずエルメスかGUCCI
に立ち寄って、上記のような、柄の才気走ったオシャレなブランドスカーフを1,2枚ずつ買って
帰っていたものである・・・・・。特にGUCCIが、当時こういうアシメトリーで尖ったセンスの柄を
好んで使っていたんだよね。
(バブル時代の終焉と共に、なぜかスカーフもすっかり流行らなくなった。持っていたコレクションも
ほとんどフリーマーケットとかで売っ払ってしまい手元には何もない。またスカーフブームが来たら
どうしよう。)
で、申し遅れましたが(笑)
これは、私の愛する パット・メセニー・グループ (Pat Metheny Group) の1989年のアルバム
『Letter From Home』 である。
Stevie Wonder ~モータウン・サウンドが呼び起こす風景 Ⅰ~ [洋楽]
ある程度音楽を愛好する人なら誰しも、自分が初めて深く "音楽" というものに触れたと感じる
原体験的なシーンというものを持っていると思う。
それは大抵の場合、小学校3、4年生くらいから中学1,2年あたりの最も多感な時期に多い。
そしてその場所は、友達の家だったり、親戚のお兄ちゃんの部屋だったり、誰かに連れて行か
れた何かのコンサートだったり、またはテレビでふいに見た歌番組だったりと人それぞれであると
思う。
私の場合、今覚えている最も古い「音楽の記憶」 (上記で言う深いところでの意味ではなく) は、
3歳くらいの時に、父と私だけで乗り合わせたタクシーの中でカーステレオから聴こえてきた
いしだあゆみの「ブルーライト・ヨコハマ」である。そのタクシーでどこからどこへ移動したのかは
覚えていないが、時間はかなり夜遅くで(3歳だからそう思えただけで実際はまだ夜7時くらい
だったのかも)繁華街が少し遠くに見えている車道をずーっと走っている感じだった。
父が、前に身を乗り出すようにして 「この歌いいよねぇ。なんか(この空間に)ぴったりくるねぇ」
みたいなことを運転手さんとさかんに談笑していた。
私は後部座席でちんまり座りながらも、夜のネオンを横に見ながら聴くいしだあゆみのアンニュイ
な歌声に、幼児らしくもなく妙にうっとり酔いしれていたことをリアルに記憶している。
Crusaders (クルセイダーズ) ~都会の夜に漂う大人の男達~ [洋楽]
今回はクルセイダーズ。
彼らのディスコグラフィを改めてひもといてみると、膨大すぎる作品数に今さらながら驚いてしまうが
実際問題、「クルセイダーズと言えば・・・!!」というアルバムって一般的にはどれなんだろう。
"スクラッチのB面" と言う代名詞でも名高い、ライブアルバムの 『scratch』?
ラリーカールトンフィーチャーで有名になった 『Southern Comfort』 とか 『Those Southern
Knights』?
いややっぱり、前身のジャズ・クルセイダーズからのファンキーテイストと、その後の先進的な
フュージョンサウンドの間にあって、泥臭さと洗練味が絶妙なハーモニーを織り成している
『Chain Reaction』 とかでしょうかね?
私は実は、クルセイダーズのアルバムは4枚しか持っていない。いや、アルバムで持っているのは
2枚、あとはカセットテープだ。(それもどこかへ行ってしまって見つからず)
なので、彼らについて詳しいということは全然ない。というか完全に造詣は浅いと言って良い。
Marlena Shaw ~『Who is This Bitch, Anyway?』 この女は誰だ?~ [洋楽]
「名盤」とは何だろうか。
* トータル性を感じる。
* ストーリー性を感じる。
* 馥郁(ふくいく)とした豊かな味わいと、調和がある。
* X軸-Y軸ーZ軸に囲まれた空間に音がひとつひとつ浮かんで、それぞれが個々に
主張しているような立体感がある。
私が思う「名盤」というとこんな感じで表現できるように思うが、このマリーナ・ショウ
(Marlena Shaw)の '74年のアルバム 『Who is This Bitch, Anyway?』 は、上記の
すべてを満たす、まさに名盤中の名盤である。
以前、Pat Metheny & Charlie Haden によるアルバム『Beyond the Missouri Sky』
を名盤と大絶賛したが、好き嫌いを度外視した「普遍性」「絶対的価値」という点では、こちらの
ほうがおそらく、一般的評価はずっと高いにちがいない。
Minnie & Carpenters ~ラブソングの歌詞世界~ [洋楽]
最近、TSUTAYAなんかに行って洋楽コーナーをブラブラ流していると、往年の有名アーティストの
ベストやオムニバスアルバムがあまりに多いのに、いつもながら驚いてしまう。
労せずして過去の名曲を一応浅く広く押さえておこうという、面倒くさがり屋の昨今の若者向け
なのか、青春時代に親しんだ曲を改めて聴いて遠い日の甘酸っぱい思い出に今一度浸りたい
中高年向けなのか・・・まあ両方なのかもしれないが。
特に目立つのがオムニバス、その中でこれまたダントツに多いのが「ラブソング集」。
(ジャケットはだいたい赤とかピンクで、イラストはハートの絵柄とかで、いかにもという感じ)
まあ、いつの時代も音楽と恋愛は常に密接な関係にあるものであり、世の中に存在する
(歌詞をもつ)曲の8割は恋愛がらみだと言っていいだろうから、ラブソングというくくりで名曲を
集めたら素材に困ることは永遠にない。常に需要と供給に溢れかえった市場である。
そんな中でも、前回取り上げたミニー・リパートンの『Lovin'you』 などは、ラブソング集に絶対に
なくてはならない「必須の数曲」のうちの1曲だ。これが入ってないと、ラブソングのオムニバス盤
として片手落ちという感じすら否めない。