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松任谷由実 徹底検証 Ⅳ ~ユーミンまつり完結編!沁みるTOP10!~ [ユーミン]

        

ユーミンまつり とかいって夏中アーだこーだ語り散らした私だが、家でユーミンのCDを探したら見事に1枚 (『Love Wars』) しか持っていない事が判明。
しかもよくよく思い出すと、この1枚すら誰かから借りたまま返していないものである可能性が濃厚。
全くしょーもない。Life with Music とかデッカイことを言ってる割には、昔から音楽にはほとんどお金をかけてきていない自分であった・・・。

しかし何にせよ、ユーミンは本当に "とことん聴き倒した" ので、今さら改めて聴き直さなくても、遠い記憶の中の音をなぞるだけで完全再現が可能だったわけだが、ここにきて何となく、彼女が長年にわたって一体どんな音の変遷を辿ってきていたのか改めて生音で細かく聴いてみたくなってきた。

そこでJ-POP全般大好きな友人の1人に試しに聞いてみたら
「松任谷由実のCD?ほとんど私持ってるわよ」ということだったので、先日無理を言ってゴッソリそれらを持ってきてもらった。
『コバルト・アワー』 から 『天国のドア』 まで。数枚抜けては居たが、彼女から渡された紙袋はズッシリと腕に食い込む重さ。

これを改めて時代の変遷を追いつつ家でじっくり聴いてみると、不本意ながら確信したことがある。

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松任谷由実 徹底検証 Ⅲ ~わかるぅ~!身につまされるTOP10~ [ユーミン]

         

かれこれ4回にわたった ユーミンまつり も気付いてみれば、私の個人的な「ユーミン奉(まつ)り」以外のナニモノでもない感じがしてきたが・・・・
あぁ~そうだよ!ユーミンは私の青春さ!!それが何か?(笑)

まあ冗談はさておき・・・今回は、私世代のユーミン信奉者などにとってはある意味、最もユーミン的と言えるテーマ 『身につまされる曲 TOP10』 で行ってみようっっ

ちなみに、「身につまされる」それはすなわち100%、"歌詞" に由来するものであり「このメロディライン、妙に身につまされる・・・」ということは、普通に考えたらあるわけがないのでその辺あらかじめご了解下さい。
もちろん、"メロディの良さが歌詞世界をグッと引き立たせる" っていうのは確実にあるわけだが、ここではそれは当然のこととして言及しない。

ぶっちゃけ、今回は純粋な意味での「音楽」とはほとんど無縁である。
自らの羽を抜いてはパタンコパタンコ機(はた)を織る、おつうのケナゲな姿を思い浮かべつつお読み下さい。

さっ!さすがにユーミン編も長すぎてダレ気味になってきたし、パッパと行きますよ!
(一部、過去のユーミン関連記事から文章を抜き出しています。)

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松任谷由実 徹底検証 Ⅱ ~歌詞がなくてもスゴイ曲 TOP10~ [ユーミン]

       

ユーミンまつり もすっかり佳境に入ってまいりました。
(ずいぶん質素でダレたお祭りやな~・・・)

さて、松任谷由実の過去24枚のアルバム(デビュー ~ 90年 『Tears and Reasons』 まで)から下記のテーマで曲をセレクションするこの企画。


 

(アルバム・ラインナップについては前回記事を参照のこと)
今回は(2)の "歌詞なくとも、メロディとダイナミック・アレンジだけで心を持っていかれるTOP10" で攻めてみたい。

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松任谷由実 徹底検証 Ⅰ ~『ユーミンまつり』 開催!~ [ユーミン]

        

ユーミンまつり開催! と大風呂敷を広げたのはいいものの、別に露店が並ぶわけでも浴衣美人が行き来するわけでもなく、全くいつも通りの風情で大変恐縮でございます。

ユーミンは今も年に1度は New Album を精力的にリリースし続けているわけだが、ここでは恐縮ながら、93年の 『Tears and Reasons』くらいまでと致します。

92年あたりを超えてくると、一応ひととおり聴いてはいるものの今タイトルを見ても曲が全く思い出せないものも多く、あまり心の芯で聴かなくなってしまったかもしれない。
自分の年齢や境遇的に言っても、もはやユーミンソングで胸キュン(死語)している蒼い時代は過ぎ去ってしまったとも言いましょうか。(淋)
さて、今さらであるが、その 『Tears and Reasons』 までの全24枚のラインナップをまずザッとご紹介しよう。ジャケ写を見ると、色々忘れていたことも思い出すかも。

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【予告編】 松任谷由実 徹底検証 ~『ユーミンまつり』 開催します~ [ユーミン]

                         

先週、いつものようにオフィスで仕事をしていたら、いまや部下を何人も持って羽振りよくやってる昔から仲のよい先輩男性社員がフラリとうちの部署にやって来て、
「おい、昨日中古CDショップですっごいイイもの見つけたぞ!」といって何かディスクの入った紙包みを私に手渡した。
「ん?これ何のCDですか?」
「CDじゃないよ、DVDだよ。10年以上前に俺ら2人で行ったユーミンのアリーナツアーの。あまりに懐かしいんで即買いしちゃった。貸してやるから家で見てみな。想い出にむせび泣くぞ」
「アハハ~わかりました。じゃ見てみますぅ・・・」

ライブは確かに一緒に行ったが、むせび泣くような想い出なんか特にないんですけどぉ~・・・と内心少々引きながらも、取り合えず貸してもらって、週末に家で観てみた。

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歌詞の世界 Ⅹ (あの日の私とユーミンソング Ⅲ) [ユーミン]

            幻のアルバム 『ALBUM』

「ユーミンソングにあの日の私が居た」シリーズの第3弾ということで、あまたあるユーミン作品の中で私が最も好きな1曲『消灯飛行』('77) をご紹介し、長かった(長すぎた)ユーミン編をこれにて終わりにしたいと思う。

『消灯飛行』
この曲は、膨大な彼女の作品群の中でもとびきり地味な位置に属する。
かなりユーミンを聴く人でも「え、この曲は知らない・・・」という人も少なくないのではないだろうか。
何故ならこれはシングル「潮風にちぎれて」のB面であるが、アルバムとしては、あの幻のベストアルバム「アルバム」にしか入っていない。
(「アルバム」というアルバムなのです。えーい、わかりにくい・・・。)
そして、その幻の1作はまだCD化されていないので(注:このブログを書いた時点の話)もしかすると彼女の作品の中で唯一か唯二、デジタル化されていない曲のうちのひとつなのかもしれない。そう考えるといっそう貴重だ。

地味な位置に属するだけあって、曲自体もかなり地味で淋しい。
にじむような響きのキーボードをメインに、少し遠くで鳴っている音数の少ない控えめなバッキングに、彼女の乾いたあっさりした歌声が男女の無言の別れの情景を歌い、無性に侘しさをたたえた1曲である。

でも曲の基調はマイナー調なわけではないので全体的には変な暗さなどはなく、あくまで穏やかで淡々と、そしてしっとりとした作品になっているのが、私がこの曲を大好きな所以である。

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歌詞の世界 Ⅶ (ユーミン編 Ⅲ) [ユーミン]

              Album 『昨晩お会いしましょう』

この前、夜遅くに国道16号線沿いの人けのない真っ直ぐな歩道をひたすらに自転車で走っていたら、一定のスピードで流れていく風景が曲のタッチと重なったのか、ふいにユーミンの 「ビュッフェにて」(Album 『昨晩お会いしましょう』) が頭の中を流れ出し、やがてわりと大きな声でそれを口ずさみながらペダルをこいでいた。

うーん、いい歌だぁ。なんか闇にまぎれて泣きそうになる。

「ビュッフェにて」 は、いかにも新幹線の中を思わせるような無機的にトコトコしたリズムに乗せて高校時代の同級生と思われる女性の元仲良しグループが数人で旅行をしているんだけど(東京から京都に向かっていると思われる)主役の「わたし」は男にフラれたばかりで、どうも彼女の傷心旅行に旧友たちが便乗した旅といった風情。
これだけ書くと妙にキャピキャピしたムードだけど、曲全体は特にそういうわけでもなく。

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歌詞の世界 Ⅴ (ユーミンと大貫妙子) [ユーミン]

          Album 『copine.』

このように私は、語り始めると止まらないくらいにユーミンが大好きであるが、ユーミンを語る上で個人的にどうしても比較対象にあげたくなってしまう女性アーティストがいる。
それは大貫妙子である。

日本の歌謡曲主導の世界から一線を画してシティポップス(ニューミュージック)が徐々に台頭し始めたわけだが、ユーミンも大貫妙子もその先駆者的存在だ。今でこそ全く棲む世界もファン層も活動のテリトリーも違うようにみえる2人ではあるが、核の部分では、そのくすみ感のある優れた音楽性や、メロディに乗せずとも充分に観賞価値の高い優れた歌詞、またどちらかというと「ヘタ」にすら聴こえるドライな歌唱スタイルが却って曲の世界観を邪魔しないでいる点など、実は共通部分は多い。

例えてみれば、2人の核となる資質は、同じく「文芸部出身」なのであるが、荒井先輩は兼部のシーズンスポーツ同好会のほうに入り浸ってしまい文芸部のほうにほとんど顔を見せなくなってしまった一方、大貫先輩はしょっちゅうリュックひとつで長い旅行(主にヨーロッパ方面)に出ては戻ってきて律儀に部室に顔を出し、

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歌詞の世界 Ⅳ (ユーミン編 Ⅱ) [ユーミン]

     流線型'80  PEARL PIERCE

今日もユーミン。(しばらく続きそうな気配?)
ユーミンの歌詞世界については、本当は好きな曲を1曲ずつ全て挙げて考察を書いていきたいところだが、それをやると軽く1年くらいは費やしてしまいそうなので、再び1つの切り口からユーミン・ワールドを掘り下げてみたい。

いきなり本題からそれるが、誰でも知っているとおりユーミンは初期のうちは「荒井由実」であった
が結婚を境に「松任谷由実」に名前を変えた。
これが山田とか鈴木とか果たまた権藤とかだったら「荒井由実」を通しただろうが、そこは音楽の神様から与えられた類い稀なる運とでも言おうか。あるいは苗字が良いからがぜん松任谷正隆が結婚相手の有力候補に挙がった、という必然的背景ももしかしたらあったかもしれない。何にせよ彼女は名前を途中から変えた。めったにないことだ。

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歌詞の世界 Ⅲ (ユーミン編 Ⅰ) [ユーミン]

               Album『悲しいほどお天気』

昨日ちょっと触れた松任谷由実だが、こんどは数回に分けて彼女の歌詞を検証してみたい。
今さらだが、ユーミンは「ニューミュージック」という、1970年代辺りに音楽会社の陰謀で出来たような新しい邦楽ポップスジャンルの草分け的存在である大巨匠である。
(ちなみに、南こうせつや吉田拓郎がニューミュージックの原点のように言う筋もあるが、個人的にはあのへんは絶対に「フォーク」枠に押しやりたい。)

彼女の巨匠たるゆえんは、きわめて優れた音楽性と、きわめて優れた歌詞世界の両方が共存する、盆と正月がいっぺんに来たような贅沢な曲群を大量に世に送り出したことにある。
それまでのフォークや歌謡曲の多くは、良い曲とは言っても基本的には歌詞主導型であったが、そこにいきなり登場したユーミンの曲は、どれも日本国内では今まで聴いた事がないような凝ったメロディラインと複雑なアレンジ。しかも上に載っている歌詞までもがこれまであまりなかったタイプのメロウで詩的で繊細で、かつリアルさを持って人の心に訴えかけるすごいものだった。

それだけ偉大すぎるアーティストであるため、「好きなユーミンの曲は?」とか「印象に残る歌詞は?」などとザックリ言われたとて、そう簡単に答えがまとまるわけがない。

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