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一気に冬から夏!大学時代 Ⅰ [自分史]

              

それにしても、高校くらいまでは自分史とは言え、もはや遠い過去すぎて別の人格のようで、何を書いてもどうってことないが、さすがに大学くらいになってくると何かあらゆる経験の全てが今に脈々と繋がっている感じもあり、妙に恥ずかしいものである。

さて、あと2回くらいで自分史も終わりです。

●大学時代 Ⅰ
大学に入り周囲の人間も一新したことだし、自分自身もっと変わりたい!と思った私は、当時隆盛のテニスサークルに入り、皆でチャラチャラとお揃いのチームトレーナーを着てキャンパスを闊歩し始めた。
聴く音楽もチャラチャラした友達たちに合わせてサザン、稲垣潤一、ユーミン(決して荒井由実時代ではなく)、山下達郎などを一生懸命聴いていた。
一方、英文科のクラスで仲良くなった女友達2人はなぜか共通して「U2」のファンだった。ファンというか、あれは完全なる「マニア」の世界。私はよく知らないが、U2はイギリス(アイルランド)系ロックでやや特殊なポジションにあり、1,2枚アルバムを借りてみたけど、ちょっと私の世界ではなく、不思議なほどハマらなかった。
その2人は本当に熱狂的ファンで、やがて2人で暮らし始めたりして、同じ「洋楽好き」だけでは繋がりきれず、やがて私とはちょっと距離が出来てしまった。今思えばあの二人はちょっとヤバイ関係だったのではないだろうか?

ところで、大学できわめて軟弱な生活を送っては居ても、なぜか校内で好きになれる異性には全く出会えず、逆に今さらながら高校時代の3年間ずっと好きだった例の彼のことが忘れられずにいたところ、その彼の親友K池君が私の家の近所に住んでいたこともあり、K池君に会うついでか、彼がちょくちょく現れるようになって、いつのまにやら私と彼はたまに会ってはドライブや食事に行ったりするようになっていた。
そのころの彼に彼女がいたのかどうかは知らないが、そんなふうにズルズルと1年ほど付かず離れずしていたけれど、そんな楽しい時も束の間、大学2年の初め頃、また改めて手ひどくフラれた。
「やっぱりどうしても友達以上に思えない。ホントにごめん」などと言って、こんどこそ本当に私のもとを去って行った。
同じ男に2度も冷たくフラれて心底ボロボロになり、涙も枯れ果てたあとに、ある境地に辿り着いた。男は決して追いかけてはいけない生き物なのだ、と。もう二度と男に振り回されたりしない・・・私はそこで星に誓った。

人間とは不思議なもので、そこである「悟り」を開いた途端に何故か人生は別の方向に転がり始めた。
いきなり、妙にモテはじめたのである。
「あれ?何だか風が変わってきたな・・」とハッキリと自覚したのが、2年の6月頃、特に好意も感じていないH本クンと、渋谷に向かう東横線の横浜駅ホームに2人並んで立っている時だった。
H本クンがウォークマンのイヤホンを片方私に差し出してくれ、それを笑いながら耳にそっと挿すと、KUWATA BAND の「Ban Ban Ban」のイントロがドカーンと脳天を突き抜けた。

振り向くと彼が「今日これからどこ行こうか?」などと媚びた声で語りかけてきて、それに適当に答えながら、なんか久々に私にも色々いいことが待ってるような予感で胸がいっぱいになった。
Ban Ban Ban をBGMにホームから垣間見える空を見上げると、夏雲がもくもくと上空に涌いていた。(なぜかその時の風景は忘れられない)

そう。大きな窓のカーテンを一気に開けるかのように、まぶしい夏がやってきたのだった。
その年にも、そして私の人生にも。
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