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Minnie Riperton  ~コップに半分だけ満杯の天使~ [洋楽]

            

ミニー・リパートンといえば、『Lovin' you』。
美しいメロディと愛情深い歌詞、そして何よりも、人の声が出し得るレベルを超えた音域のミラクル
ボイスであまりにも有名なこの曲。
でも『Lovin' you』以外の彼女の楽曲を何か知っているかと聞かれたら、もしかするとほとんどの
人が「知らない」と言うのではないか?

しかし別に彼女は、「世紀の一発屋」なわけではない。アルバムも、5,6枚出している。
だいいち、アルバムの数でそのアーティストの偉大さを量れるわけでもない。1曲ヒットさせた歌手
より10曲ヒットさせた歌手のほうがエライという法もない。そういう意味では、別に「世紀の一発屋」
でもいいのだ。

彼女の声と曲を初めて聴いた人は、もしかすると黒人が歌っているとは思わないかもしれない。
濁りのない透明な声質もそうだし、歌唱スタイルそのものにも、黒人らしい引っかかり感のある
強い癖がないからだ。そして何よりも、歌う曲がどれもブルースではないということがある。
ブルースを歌わない黒人歌手。 これだけでも、もうある一定の価値がある。

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Pat Metheny & Charlie Haden ~ミズーリの空はどんなだろう?~ [洋楽]

               

私は、気に入ったアルバムは本当に聴き倒す。
よく「このアルバムは相当聴いたよ!」などと表現する時の「相当」とは、どのくらいのことを言うのか
わからないが、私の場合は、「これはイイ!」となると、とにかく狂ったように毎日聴く。
家のCDコンポには1年くらいの間、そのディスクが中に入っているか、いつでもかけられるように
すぐ横に裸のまま置いてあるかし、通勤バッグの中のMDは、日ごと週ごとに入れ替わる2,3枚の
ディスクと共に、年間レベルで居座る1枚になる。
(今はiPODだから状況は変わり、おかげさまでバッグも随分軽くなりました。)
結局、通算300回とか500回とかいうタームで聴くことになるので、自然と脳内プレイ完全再現
OK状態になるのは言うまでもない。

しかし、ボーッとヒマにしているか勉強机に座っているような学生時代と違って、多忙きわまり
ない会社員生活において、そこまでに到る作品にはそうそう出会えるものではない。
私の場合、2-3年に1枚出会えるかどうか・・・という感じである。

そんな中、一昨年のある夜、仲の良い会社の友人が、JR京浜東北線車中において
「このアルバム、あげるよ!」と フイに私にくれたのが、これだった。
Charlie Haden と Pat Metheny による、あるようでそんなにはない、ベースとギターという
弦楽器同士でのデュオアルバム 『Beyond the Missouri Sky』である。

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Earth, Wind & Fire Ⅲ ~太陽神とあの日の風景~ [洋楽]

            

こうなってくると、アースでさらにもう1本書くのは、しつこい以外の何物でもないが(なにぶんにも
音楽的ボキャブラリーが少ないので、スゴイ!スゴイ!と騒ぐばかり・・・)、ブログを書くために
立て続けにアースを聴いていたら、頭の中がすっかりアース脳?になってしまって、他の音楽が
全て、まったりと刺激が足りないものに感じられてきた。ということで、勢いでさらに今日も。

前回、間違えてうっかり『黙示録』を聴いてしまったおかげで、私の好きなアルバム第3位の
『All'n All』について触れずに終わってしまったので、是非ともこれを。
ちなみに、この邦題は『太陽神』である。これまたどこまでも大げさなぁ~。
しかしこのアルバムも本当にスゴイのだ!(結局この形容詞になってしまう・・・。情けない)
まあ位置付けとしては充分『黙示録』と同じで、ポップ!ファンキー!ダンサブル!で押しまくって
おり、何と言ってもあのスーパーヒットソング『Fantasy』が入っているということで、代表的なアルバ
ムと言わざるをえない。が、このアルバムの魅力は当然それだけではない。

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Earth, Wind & Fire Ⅱ ~灼熱の黙示録~ [洋楽]

             White Album ばりの、空白 ばっかしのジャケット

もう1,2本アースで書くか。
・・・となると、私が『暗黒への挑戦』の次に好きなアルバムは何だろう?ということになるが
『Gratitude』あるいは『All'n All』だろうな。やっぱしこの3枚がMY BEST3だ。と即断し、改めて
その2枚をじっくり聴きなおしてみた。(しみじみ、iPODって便利だ)

『Gratitude』は、ライブ盤であり邦題が『灼熱の狂宴』。(いちいち両方併記しないといけなくて、
たいそう面倒だ。もうあきらめて『灼熱』と呼ばせてもらう。しかし他と違い、この邦題は悪くない)
のっけからジャ~~ンと打ち鳴らされるドラとそれに続くカリンバの調べが狂宴の始まりを知らせる。
否が応でも自らの野性の魂が揺すぶられる感じ。そしてAfricano へ。
サックスが縦横無尽にシャウトする。キャーかっこいいー!とうっとりしてるところに、大好きな
Yearnin' Learnin'が追ってやってくる。そして何と言っても、ゆったりしたグルーブ感に酔いしれる
Sun Goddess。この曲は本当に素晴らしいですよね。ホント、これは大げさじゃなく、太陽の女神に
向かって静かに手を伸ばし、大いなる祝福を受けている感じ。懐の深~い曲といえよう。

このアルバムってライブ盤なのに、ひとつひとつの楽器やコーラスが妙にクッキリしているけどどう
いうことなんだろう。

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Earth, Wind & Fire Ⅰ ~暗黒へ何の挑戦をするのか?~ [洋楽]

                   

松任谷由実がさんざん続いたあとに、いきなりアースか!?という感じがないでもないが、
Earth, Wind & Fire。
この写真は、「たまには生写真系も入れないと味気ない」と、わざわざCDジャケットを手に再び
会社の中庭の花壇に入り込み、花々の間にジャケットを立てかけて撮影した1枚である。なかなか
良いでしょう。
とにかくアース、大好きだ。中1くらいから聴いている。
忘れもしない、中2に進級して最初の日、一人一人立って自己紹介をした時に、「好きな音楽は
アース・ファインデンド・・あっ・・」と緊張のためちょっと噛んでしまって、最前列の奈須野君に
「ウィンデンドファイヤーだろ。ホントに好きなのかよ」と小声で冷たくツッコまれて、太宰治の
「人間失格」の冒頭シーン並みにとても恥ずかしかった記憶が妙に鮮明である。

私が今、毎日持ち歩いているiPODの中にアースのアルバムは7-8枚くらいは入っているだろうか。
それだけ入れていれば当然ではあるが、シャッフル演奏モードにしていると何だかやたらとよく
アースの曲がかかる。だが私の場合不思議なことに、アップテンポで景気のよいサウンドで眠たい
頭に喝(かつ)を入れたい朝の通勤時にはちっともアースが回ってこない。なのに、残業が終わっ
てヨロヨロしながら電車のシートに腰をおろし、暗い窓の外を見やりながらゆったりアコースティック
ギターの調べでも聴いて心癒えたい・・なんて時に限って、ゲッタウェイとか Can’t Let Goなんか
が、突き抜け系の大音量イントロで予告もなく鼓膜を一撃することになる。疲弊した頭には、あの
安田大サーカスのクロちゃんの声のような周波数のサウンドはかなり堪える。なのでさすがに
そんな夜はスキップしてしまうことも多いが・・・。

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